「ポータブルWi-Fi」レビュー
25/03/2022
この日発表されたのは13型の「Yoga Tab 13」と、11型の「Yoga Tab 11」。どちらもAndroid 11搭載のタブレットだ。特徴としてはU字のキックスタンドがあり、タブレット、スタンド、チルト、ハングといった使い方(設置)ができる。
両モデルで内部的な大きな違いはSoCで、前者はハイエンドのSnapdragon 870/メモリ8GB。そしてMicro HDMI入力を搭載し、モバイルディスプレイとしても機能する。こちらに関してはすでにレビューが載っているので、興味のある方は合わせてご覧いただきたい。後者はミドルクラスのHelio G90T/メモリ4GB(または8GB)。こちらはディスプレイ入力なし。見た目は扉の写真とほぼ同じのサイズ違いだ。
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手元に届いたのは11型の「Yoga Tab 11」のメモリ8GB、ストレージ256GBモデル。主な仕様は以下の通り。
Lenovo「Yoga Tab 11」の仕様 | |
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SoC | MediaTek Helio G90T(2×2.05GHz+6×2.0GHz)、GPUにMali-G76 MC4を内包 |
メモリ | 4GBまたは8GB/LPDDR4X |
ストレージ | 128GBまたは256GB |
OS | Android 11 |
ディスプレイ | 11型ワイドIPSパネル(2,000×1,200ドット)、Dolby Vision対応 |
ネットワーク | IEEE 802.11ac、Bluetooth 5.0 |
インターフェイス | USB Type-C(USB 2.0)、microSDカードスロット(最大512GB)、JBLスピーカー×4、マイクロフォン×2 |
センサー | 加速度センサー、光センサー、ジャイロセンサー、TOFセンサー |
カメラ | 前面:800万画素(FF)/背面:800万画素(AF) |
バッテリ/駆動時間 | 7,500mAh/約15時間 |
サイズ/重量 | 256.8×169×7.9-23mm(幅×奥行き×高さ)/重量約650g |
価格 | 4万2,900円前後(4GB+128GB)/4万9,500円前後(8GB+256GB) |
SoCはMediaTek Helio G90T。2×2.05GHzと6×2.0GHzのオクタコアで、GPUにMali-G76 MC4を内包する。出荷自体は約1年前。ただし製造プロセスは12nmと他社より遅れ気味だ。MediaTekと聞くとあまり速くない印象を受けるが、ベンチマークテストの結果、Snapdragon 730Gと同等のパフォーマンスを叩き出すことが判明した。メモリはLPDDR4 4GBまたは8GB、ストレージは128GBまたは256GB。OSはAndroid 11を搭載する。
ディスプレイは、11型ワイドIPSパネル(2,000×1,200ドット)。Dolby Visionに対応する。13型にあるMicro HDMI入力がないのは残念なところか。特徴としては先に書いたように、U字のキックスタンドを搭載、卓上で自立可能な他、フックなどに引っ掛けても使用できる。
ネットワークは、IEEE 802.11ac、Bluetooth 5.0。インターフェイスは、USB Type-C(USB 2.0)、microSDカードスロット(最大512GB)、JBLスピーカー×4、マイクロフォン×2。3.5mmジャックはない。別売(6,600円)になるがLenovoプレシジョンペン2に対応する。
センサーは、加速度センサー、光センサー、ジャイロセンサー、TOFセンサーを搭載。カメラは前面:800万画素(FF)、背面:800万画素(AF)。
7,500mAhのバッテリを内蔵し、駆動時間は最大約15時間。サイズ256.8×169×7.9-23mm(幅×奥行き×高さ)、重量約650g。価格は4GB+128GBモデルで4万2,900円前後、8GB+256GBモデルで4万9,500円前後。大手メーカー製のミドルクラスとしては妥当なところだろうか。
なお13型のYoga Tab 13は8GB+128GBモデルで8万7,780円前後。パネルサイズ(2,160×1,350ドット/sRGB 100%)、ハイエンドのパワー、USB 3.1 Type-C、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、Micro HDMI入力……と構成が違うとは言え、こちらは少し割高な感じだ。
前面。パネル中央上に前面カメラ。フチはそれなりにある背面は右上に背面カメラ。半分強にファブリック素材を使っている。下側にU字のキックスタンド左側面。左からType-C、電源ボタン、音量±ボタン、microSDカードスロット右側面。こちらの面には何もない。下側面(U字キックスタンド側)にステレオスピーカーmicroSDカードスロット。イジェクトピンを使用する付属品。ACアダプタ(約48×40×22mm、重量51g、出力5V/3A、10V/2A、12V/1.67Aの20Wタイプ)、USB Type-A/Type-Cケーブル重量は実測で632gスタンド。写真のようにいろいろな角度に設定でき、U字なので、フックなどに引っ掛けることも可能Tab P11 Proとの比較。同じ11型だが若干本機の方がコンパクト筐体はグレーのメタリック調、背面上半分強がファブリック素材と高級感があり、かつカジュアルな感じと独特の雰囲気を持つ。重量は実測で632g。同じ11型でも「Tab P11 Pro」は486gと、11型としては重めだ。主に特徴であるU字キックスタンドの有無がその差となるだろうか。
前面はパネル中央上に前面カメラ。フチはそれなりにある。背面は右上に背面カメラ。半分強にファブリック素材を使用。下側にU字のキックスタンド。左側面はType-C、電源ボタン、音量±ボタン、microSDカードスロットを配置。右側面には何もない。またU字キックスタンドの下の部分にステレオスピーカーが埋め込まれている。
付属品は、ACアダプタ(48×40×22mm、重量51g、出力5V/3A、10V/2A、12V/1.67Aの20Wタイプ)、USB Type-A/Type-Cケーブル。
さて、この本機独特のU字キックスタンド、扉の写真のように大きく傾けて設置し、そのまま映像を観るのはもちろん、例えばBluetoothでキーボード/マウス(タッチパッド)を接続、後述する生産性モードを使いノートPCっぽく使うのもありだろう。またスタンドを出さずに円柱の部分だけ使い、あまり傾けずペン入力でと言った用途も可能。またU字なので、フックなどにかけることもできる。これは台所などで使う時便利かもしれない。
ただ手で持つ場合、横位置はまだいいが、縦位置はこの出っ張りで持ちやすい人もいれば、左右で厚みが変わり違和感と言う人もいるだろう。また先に書いたが、手で持ち続けるのに600g超えは少しつらい。
11型のディスプレイはIPSパネル(2,000×1,200ドット)でアスペクト比16:9.6。16:9より少し広いが16:10よりは少し狭いと言う微妙な感じだ。明るさ、発色、コントラスト、視野角は全く問題ない。写真からも分かるように発色も良く、写真も映像も楽しめる。
発熱は試用した範囲では特に気にならなかった。サウンドは横位置時にステレオとなる。U字キックスタンドの下の部分にスピーカーがあり、扉の写真の使い方だと、音が机に反射し低音やボリュームが増す。とは言え、もう少しパワーが欲しいところか。
カメラは前面/背面共に800万画素。ただし前面は固定フォーカス、背面はオートフォーカスとなる。前面/背面共に写真、動画に加えポートレートモードがあり、ボケ具合と美肌が調整可能だ。
前面カメラは固定フォーカスなので写りは甘いが発色は悪くない。画面1/4程度のサイズでビデオ会議などで使うならいける感じだ。
背面カメラの写りはやはりタブレット並み。今時のローエンドスマホの方が写りは良い。写真やビデオを撮るなら手持ちのスマホを使った方がいいだろう。コストの問題もあるとは思うが、そろそろこの点は(Apple以外)他社も含め何とかして欲しいところ。