「ELDEN RING」ネットワークテスト先行プレイレビュー

「ELDEN RING」ネットワークテスト先行プレイレビュー

「エルデンリング」はオープンワールド型のソウルライクゲーム!

 「エルデンリング」はどのようなゲームなのか。ごく簡単に言うなら、オープンワールド(に近い性質)と、これまでの「ソウル」シリーズのエリアと同様クローズドなダンジョンという、二つの面を併せ持っている作品だと言える。「どこから好きに進んでも良い」という攻略の自由性は「ソウル」シリーズと共通しているが、本作は広大なフィールドから次の目的地を探索で見つけ出すゲーム性のため、これまでの「ソウル」シリーズ等とは大きく異なっている。

 「ソウル」シリーズは、基本的には序盤からいくつかの分岐があり、シームレスとはいえエリアがきっちりと決まっており、ラストにはボスが待ち構えている。その上でプレーヤーがどこの分岐から進んでもいいように作られているが、「エルデンリング」は「大体こちらのほうに進むと何かあるかもしれませんが、世界を探索していくと全然違うダンジョンやイベントが見つかるかもしれません」というゲーム設計であり、似ているようでその攻略性は大きく異なる。

 最初のチュートリアル的なエリアを抜けると「リムグレイブ」と呼ばれるエリアへと出る。この時点からもう、プレーヤーは目の前に広がるフィールドをどのように旅していくか、自由だ。気ままに景色を楽しむも良し。興味を惹かれた何かに近づいてみるも良し。まずは本作の篝火的な存在となる「祝福」を探してみるのも良いだろう。

 特に最後に触れた祝福は、死んだ時の復活ポイントにもなる。また、一度解放した祝福はファストトラベルポイントとしても使用できるので、祝福は見つけておいて損はない。ファストトラベルはダンジョン内などを除いたフィールド上であればどこでも使用可能で、ほぼ最初から使えるのも嬉しいところだ。

少々わかりにくいが、光の粒子は”祝福の導き”と呼ばれるもの。「次にあちらに進めば何か起こるだろう」というひとつの目安だが、ぶっちゃけ従う必要はない。あまりに広い世界で途方に暮れた時は、祝福の導きに頼るといいだろう

操作アクションに「ジャンプ」が登場

 また前項でも触れたが、本作にはジャンプという、歴代の「ソウル」シリーズにはないアクションが追加されている。シリーズファンの感覚だと、これまでは当たり前のようにガードレールほどの高さがあれば「それはもう乗り越えられないもの」だと思っていたが、本作は少々の高さならばジャンプでひょいっと登れてしまう。

 ジャンプの導入によって気になるのは落下ダメージだが、明らかに「いくらなんでもこの高さから落ちたら死ぬだろうな……」という高さを飛び降りれば当然即死する。だが、これまでの感覚よりは大分、即死までの許容範囲は広がっている感じだ。飛び降りても平気そうな距離感については実際に自身で体感してもらうしかないが、そこも含めて探索してみてほしい。

「ELDEN RING」ネットワークテスト先行プレイレビュー

こんな壁のような場所も、ゴツゴツとした足場があるので、ジャンプでどんどん登れていってしまう

徐々に広がるワールドマップが冒険の指針に

 「ソウル」シリーズには代々ミニマップや全体マップはなく、本作にもミニマップは登場しない。が、オープンフィールドに関してはワールドマップを見ることができる。フロム作品なのにマップがあるという画期的な出来事についつい驚いてしまうが、それだけ本作のフィールドが広大で、ワールドマップのひとつもないと自身がどこにいるのか、検討すらつかなくなってしまうということだ。

 またプレーヤーの画面上部には常時方位磁針的なものが表示されており、自身が今どの方角を向いていて、どの方角に進んでいるのか、一目でわかるようになっている。プレイ中は、自身の位置を測りながら進んでいくこととなる。

 こう書くと、本作はすごく親切な作品のように感じてしまうが(これまでが不親切だったわけではないのだが……)、さすがにそこまで甘くはない。アイテムとして登場する「地図」を取る前は、マップを開いても、そこまでに辿った祝福だけが見えており、海岸線のようなものと大きな街道のようなものだけはかろうじて見えているものの、他はほぼ真っ暗だ。

初期状態のワールドマップ。リムグレイブに出た直後からあまり祝福を解放していないものを掲載している

 だが、道中のどこかにある「地図」を手に入れることで、断片的にだが対象となるエリアに絵がつく。絵をよく見ると目印のようなものが描かれていたりして、これによって次にどこを目指すかの方針を立てやすくなるのだ。

ワールドマップにはプレーヤーが見つけたダンジョンや祝福なども追加されていくが、今回はあえてそれを見せないように地図を撮影している。どこに何があるのかはぜひプレーヤー自身の手で見つけてほしい

 ワールドマップにはマーカーを置くことも可能で、置いたマーカーの位置に青い光の柱がフィールド上にも表示される。青い柱は遠くからでも見やすいので、迷いがちな人はマメにマーカーを置き直しながら探索を進めるといいだろう。

マーカーはフィールド上でも見つけやすいが、画面上部の方位磁針にも表示されている。視界が悪いところでは、方位磁針を目安にすると良い

 本作には、時間と天候が存在する。祝福で休憩をする時、メニューに「時間を潰す」という項目があり、ここで「朝まで」「昼過ぎまで」「夜まで」と時間を任意のところまで進めることが可能だ。

 天気や時間によってどの程度攻略やマップに変化があるのか、その詳細はいまだ不明な点も多いが、潜みながら敵に近づく場合の敵の感知範囲や、出現する敵などに差があるのではないかと思われる。中には時間次第では遭遇できない敵などもいたように見受けられた。「夜は視界が悪いから」などと忌み嫌うのではなく、それぞれの時間帯のメリット・デメリットを慎重に見極めた方がいいだろう。

上記の2枚は、全く同じエリアのほぼ同じ場所で、同じ敵と相対した時のもの。時間帯や天気によって激しく視界が変わることがよくわかると思う。初めての地はできるだけ昼間で訪れ、探索は夜にも改めて行なうというのもひとつの手だ画像では少々解りにくいが、雨も降る恐らく夜にしか登場しない謎の黒騎士。夜で視界も悪いところからからの強襲で、見事に散った(自分が)

高速移動に便利な「霊馬」。ただし徒歩も捨てがたい

 広大なフィールドのなかで見つかる各ダンジョンは、歴代「ソウル」シリーズに近い手触りが味わえる。中には敵がいて、マップは入り組んでおり、仕掛けがあり、奥にはボスが待っている。「バトルをしたい」、「クローズドな空間での攻略を楽しみたい」という人にはまさに最適な場所だ。

 しかしそうしたダンジョンを見つけるためにも、本作は探索をしなければ始まらない。が、その範囲はあまりに広い。そこで本作では比較的序盤から「霊馬」を入手できる。霊馬は召喚可能な相棒的存在で、乗ればかなりのハイスピードで移動ができるようになる、馬に乗ってからのダッシュジャンプで超えられるような場所もある。

探索を無駄なく進めるためにも、まずは馬を取得できるところまで進めてしまうことをおすすめする馬に乗っている時は、上昇気流に乗って一気に高所に上ることもできる。探索の時間削減に繋がる

 霊馬は非常に便利だが、乗り回せばいいというものでもない。オープンフィールド上にはじっと観察しなければ見つけにくいダンジョンの入り口や、地下への階段といったようなものも隠されている。馬で高速移動をしているなら、なおさら見落としやすい。馬での移動によるメリットデメリット、徒歩ならではのメリットデメリットをその都度考えながら進む必要があるだろう。

恐らく大半のプレーヤーが最初に出会うボス。開始地点からすぐの辺りをゆっくりと周回しているため、見つからないようにすれば戦わずに済む地下階段の数は、相当に多い。筆者が見つけただけでも……正確な数は内緒にしておきたいが、少なくとも1つ2つではない