「ポータブルWi-Fi」レビュー
25/03/2022
2020年の暮れに、Amazonのメディアタブレット「Fire」シリーズへ家庭内のスマートホームデバイスをタッチで操作できる「デバイスダッシュボード」なる新機能が追加された。
Alexaと連携しているスマートホームデバイスは本来、音声を使って操作するか、もしくはスマホのAlexaアプリから操作するが、前者は声を出せない場合に不便で、後者は階層が深いため呼び出しにくく常用には向かない。
その点、このデバイスダッシュボードを使えば、すばやく目的のデバイスを探し、タップによる操作が可能になる。ざっと使ってみたので、そのポイントを紹介する。
Fireタブレット上でホームデバイスの操作がタッチで行える。写真は8型の「Fire HD 8 Plus」とワイヤレス充電スタンドの組み合わせだデバイスダッシュボードは、Fireタブレットの画面左下に新たに追加された「家」アイコンをタップすることで起動する。ホーム画面から直接起動できるので、非常に直感的で、手間もかからない。
利用にあたっては特にセットアップの必要はなく、既にAlexaで認識済みのスマートホームデバイスがあれば自動的に検出して表示される。Fire OSの一機能として提供されるため、何らかのアプリを新規にインストールする必要はなく、OSアップデートでいきなり使えるようになる。
ホーム画面左下の家アイコンをタップして起動する。ロック画面の場合は左下→中央にスワイプするデバイスダッシュボード。接続済みのスマートホームデバイスがずらりと表示されているさて、デバイスダッシュボードの画面は、大きく4つのエリアに分かれている。
一番上に表示されるのは、全てのプラグ、全ての照明をまとめてオン/オフするボタンだ。就寝時や起床時など、自宅内の照明やプラグを、まとめて操作したい場合に使う。
もっとも一口に「照明」といっても、他の照明がオフの時のみオンにする常夜灯などもある。これらが混じっていると、一括でオン/オフというのは現実的ではない。こういった場合の除外設定はできないので、照明やプラグの台数が多い場合、あまり出番はなさそうだ。
「すべてのプラグ」「すべての照明」をまとめてオン/オフできる。この全部を一括オン/オフするボタンは、以下のカテゴリーでも用意されているその下には、最近使ったスマートホームデバイスのアイコンが表示される。いうなれば利用履歴だ。この画面上で直接オン/オフできるデバイスもあれば、タップすることで独自のUIがポップアップされ、そこでオン/オフするデバイスもある。
もしここで特定のデバイスを優先表示したければ、ピン留めをしておくことで、常時先頭に表示される。ピン留めしたデバイスは右肩にオレンジ色のピンマークが表示される。
「ピン留め&最近使用したデバイス」。デバイスが多い場合、最低でも9つが表示される決まりがあるようだタップしただけでオン/オフできるものもあれば、こういったサブ画面が表示される場合もあるAlexaが多数のデバイスと連携している場合、10個近くのいアイコンがずらりと並ぶので、編集機能を使って必要なデバイスだけを残し、他は非表示にするとよいその下には、照明やプラグ、カメラ、サーモスタットといった「カテゴリー」が表示される。ここには前述の「ピン留め&最近使用したデバイス」と違い、Alexaが認識している全アイテムが表示されるので、最近使っていなかったデバイスを呼び出したければここを使う。
「カテゴリー」。それぞれをタップすることで、各カテゴリーに属するデバイスの一覧が表示されるしばらく使っていないデバイスも含め、そのカテゴリーに属する全デバイスが表示される最下段に表示されているのは「最近使用した定型アクション」だ。ここには、Alexaアプリで設定した定型アクションのうち、最近使ったものが表示されており、音声を使わずにタップ1つで操作できる。人によってはこのエリアは利用頻度が高そうだ。
「最近使用した定型アクション」。定型アクションをタップ1つで操作できるこれらホーム画面のエリアの並び順は固定されており、例えば「最近使用した定型アクション」をホーム画面の一番上に持ってきたり、カテゴリーを非表示にしたりするなどのカスタマイズはできない。あっておかしくない機能であり、個人的には実装されていないのは不満だ。
また「オフィス」「リビング」といったグループ単位で表示する機能もない。グループで一括オン/オフする機会はあまりないという判断かもしれないが、Alexaアプリにはある区分だけに首をひねってしまう。こうした「おやっ」と思わせる仕様は、使っているとちょくちょく出くわす。
Alexaアプリには部屋ごとにデバイスを一括オン/オフできる機能があるが、このデバイスダッシュボードにはない続いて、デバイスダッシュボードと似た機能との使い分けについて考える。
よく似たタッチ式インタフェースとは何が違う?