「ポータブルWi-Fi」レビュー
25/03/2022
iPadにWindowsの画面を映すと、何だかイケナイことをしている気分になって風情があります
こんにちは! refeiaです。 今回はiPadの液タブ化の夢を見ていこうと思います(自費購入で)。「iPadの液タブ化? それはもうSidecarで結論が出たはずでは?」ですか?Luna Display for WindowsのHDMI版とUSB Type-C版。価格は、いずれも129.99ドルです いいえ。今回はWindowsの話です。 iPadはApple Pencilの登場以来、ダイレクト感のある描き味、イラストアプリの充実などで、イラスト機材としての立場を確立してきました。一方で、PCは柔軟さやスペックの高さ、豊富なアプリといった利点があり、まだiPadだけでいいとも言いづらいのは確かです。 どうせPCもiPadも両方持つ……それなら、iPadが液タブの代わりになったらいいな、と考えるのも人情でしょう。そこにさっそうと現れるのが、2021年10月に正式リリースとなった「Luna Display for Windows」です。 このドングルを使うと、iPadがサブディスプレイとして動作して、タッチ操作とApple Pencilも使えます。つまりこれ、液タブじゃないですか。 しかし、この手のツールにちょっとアンテナを伸ばしたことがある方なら、表示品質とレスポンスは心配になるでしょう。実際に自分も、作画用途で実用になるものは長らく見つけられずにいました。 ならば、Luna Display for Windowsは果たしてどれくらいの実力なのか……。ネタバレですが、環境が良ければ表示品質とレスポンスは全く問題にならないぐらい良いです。この記事ではその点と、実際に使った感触について見ていこうと思います。 それではよろしくお願いします!
Luna Displayを見ていく前に、初見ではちょっと混乱しやすい製品ラインアップを説明しておきますね。 まず第一に、・メイン画面のミラーリングが「Astropad」・サブディスプレイ化が「Luna Display」 です。AstropadはPCとiPadには同じ画面が映ります。そこから細分化して、・Astropadに制作者向けの便利機能を加えたのが「Astropad Studio」・Astropad StudioのWindows版が「Project Blue」 ですね。Windows版が別名になっているのはβ版だからで、正式リリース時にはAstropadブランドと統合されると思います。 この中でハードウエアが提供されるのはLuna Displayだけです。どれもが画面キャプチャとiPadへの配信という基本動作ですが、GPU支援などのパフォーマンスや互換性を担保するには、OSは実ディスプレイが接続されているものとして動作する必要があります。 メイン画面のミラーリングなら、もともと実ディスプレイなので問題ないですが、サブディスプレイ化の場合は外付けディスプレイがつながっているとOSに思い込ませるハードウエアが必要、ということですね。
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