「ポータブルWi-Fi」レビュー
25/03/2022
筆者が担当している本誌連載のタイトルに「東奔西走」とあるように、いつも国内外を飛び回って取材をしている。
飛行機を利用することも多く、その結果、ANAでは、5年連続で、最上位のダイヤモンドメンバーを継続しているほどだ。5月中旬からの10日間でも、国内外で延べ8回のフライトで取材をしてきたところだ。
それだけ飛行機に乗る機会があると、いくつか面倒に思うこともある。その1つが、保安検査場での手荷物検査のさいに、バッグのなかから、PCやタブレットを取り出すことだ。
筆者の場合、ノートPC(いま使っているのは、698gの富士通クライアントコンピューティングのLIFEBOOK UH-X/C3)のほかに、原稿執筆用のキングジム「ポメラ DM100」、取材時のメモ用途に富士通クライアントコンピューティングの電子ペーパー「クアデルノ」を携行しており、ときには、iPadも一緒に持ち歩くことがある。保安検査場では、これらのすべてをバッグから出している。プライオリティレーンを利用することが多いとはいえ、列ができていると、気分的にも焦りながら、バッグのなかから、PCなどを取り出す作業を行なっているのが、いつもの状況である。
そんなとき、デルから、空港の保安検査場で、ノートPCを取り出すことなく通過できるバッグを発売したという話を聞いた。
バッグの最上位シリーズであるDell Premierシリーズの「(PE1520P)」と、「Dell Premier ブリーフケース 15(PE1520C)」である。税別価格はいずれも10,500円。
これは便利そうだと思い、リリースを読んでみたが、そのリリースからは、なぜ保安検査場でノートPCを取り出さずに、通過できるのかといった理由がわからない。なにか特別に技術的な要素があるのかと思ってもみたが、それに関しても記載されていない。
そこで、このバックパックを実際に使ってみることにした。
入手したのは、だ。300×190×435mm(幅×奥行き×高さ)で、21Lの容量を持つ。ノートPCのほかに、日常での取材活動に必要なカメラやレンズ、PCなどのアクセサリ類、資料などを入れて持ち運ぶにも十分な容量があり、2泊3日程度の出張取材もこれだけで大丈夫だ。
耐久性に優れた1680D バリスティックポリエステルを採用するとともに、一部にレザーを使用して高級感を演出。肩からかけるバックパックストラップと、手に持って移動するためのレザークッション仕様の上部キャリーハンドルによって、ツーウェイでの使い方が可能。肩の輪郭に沿ったS字型のストラップとエアーメッシュ素材のバックパネルにより、快適にバックパックを持ち歩けるというのがウリだ。
そして、キャリーバックに据え付けが可能なトロリーストラップもある。海外取材などで、キャリーバックを持ち運ぶさいには、その上に固定することができる。重量は1.25kgと、それまで筆者が使っていたほぼ同等サイズのエディバウアーのバックパックよりは200gほど重たいが、しっかりとした仕上げが感じられるバックパックだ。
実際、バックの内側には自動車のフロントガラスから再生された耐水保護コーティング加工を施しており、悪天候のなかでもノートPCや重要書類が濡れることはないという。また、内張には、傷が付きにくい素材とEVAフォームのクッションを使用しており、軽量で耐衝撃性に優れ、移動中にノートPCをしっかりと保護する。
また、専用の携帯用充電器ポケットの穴にケーブルを通すことで、ノートPCをバックパックに入れたまま、持ち運んでいる間に充電が可能であり、目的地に到着したら、充電されたノートPCで作業を再開できるようにしている。
さらに、収納性にも優れている。収納は、バックパックの広いスペースや、前面の小物用ポケット、ファスナー付き前面レザーポケットなど5か所に分かれ、パスポートや手帳、スマートフォン、ぺンなどを効率よく収納できる。両サイドには、伸縮素材のサイドポケットがあり、ペットボトルや折りたたみ傘を収納できる。
機能性の高いバックパックであることは、持ち物の収納をはじめただけでわかったほどだ。
バックパックの収納スペース。カメラやレンズなどのほか、書類なども入れられる小物用ポケットにし、ペンやスマートフォン、パスポートなどがきれいに収納できるiPhoneを収納。クッションがスマートフォンを保護してくれる小型のポケット。取材用のICレコーダなどを入れてみた。出し入れしやすいレザーを使った部分にもポケットがあるレザー部にはDELLのロゴが入るノートPCを収納できる部分は全開できるになっている。手前側がノートPCの収納部ノートPCを収納してみるノートPCを収納したところ。収納エリアには飛行機マークがついているタブレット側の収納部には、ポメラとクアデルノを収納手に持って移動するためのレザークッション仕様の上部キャリーハンドルキャリーバックに据え付けが可能なトロリーストラップもあるこんなかたちでキャリーバックに取り付けられる