スバルの新型「レヴォーグ」のデジタルコクピット 「アイサイトX」仕様は超進化

スバルの新型「レヴォーグ」のデジタルコクピット 「アイサイトX」仕様は超進化

税別価格35万円のオプションはお得

スバル初の機能を満載した新型「レヴォーグ」の近未来デジタルコクピット

 スバルの新型「レヴォーグ」のドアを開くと、目を引くのはインパネ中央に位置する大きな縦型ディスプレイではないだろうか。新型レヴォーグではインフォティメントシステムが一新され、11.6インチの縦型センターインフォメーションディスプレイ(ナビ)が採用された。さらに、スバル初となる12.3インチフル液晶メーターも設定。どちらも新しい「アイサイトX」をオプションで選択すると装備されるアイテムとなる。

 アイサイトXの機能と、11.6インチディスプレイのナビ、12.3インチのフル液晶メーター。それに加えてコネクテッドサービスの「STARLINK」も付帯され、オプション価格35万円(税別)という設定はかなり思い切っているようにも思える。

エクステリアデザインも変更された新型レヴォーグドアを開けると近代化したコクピットが目に入る

 ここでは、そのセンターインフォメーションディスプレイとフル液晶メーターを採用して、一気に近代化した新型レヴォーグのデジタルコクピットについて、概要をお届けしていく。

シンプルで見やすい12.3インチフル液晶メーター

 フル液晶メーターは、国内メーカーではトヨタ自動車「クラウン」で採用された2眼デザインのもの以降、久しぶりの登場になるという。スバルのフル液晶メーターは、オーソドックスな2眼メーターのほか、地図やアイサイトの制御状態に任意で切り替え可能。走り慣れた道は2眼メーターで、ナビの行き先案内をしているときは地図表示で、高速道路を走行しているときはアイサイト表示と、それぞれのシチュエーションや好みに応じて使い分けることができる。

シンプルな2眼メーター表示モードを切り替えると左下にアニメーションで表示される平均燃費や航続可能距離などの表示も可能地図表示画面。左側にタコメーター、右側に速度が表示されるアイサイト表示画面。アイサイトがONになっていないため、真っ暗

スバルの新型「レヴォーグ」のデジタルコクピット 「アイサイトX」仕様は超進化

 また、デジタルになったが故にデコラティブになりがちな表示も、速度表示やODO、トリップメーターなど、情報がいたってシンプルに見やすく表示される。2眼メーターの表示は、パッと見た限りでは「これ、本当にデジタル?」と思うほど自然なデザインとなっていて好感が持てた。

スマホライクな操作感の11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ

 縦型のセンターディスプレイは、スマートフォンやタブレットのような見た目で、アプリアイコンのような機能アイコンが並んでいる。表示エリアは、外気温や時計を表示するエリア、オーディオやナビのガイダンス、3眼メーター風のマルチインフォテイメントなどが表示できるエリア、機能アイコンが並ぶメインエリアの中央部分の3つに分かれている。

センターインフォメーションディスプレイ。ホームボタンが用意されていて、最初の画面に戻れるほか、ナビ画面をすぐに表示できるように、現在地ボタンを固定で設定している

 このうち、外気温や時計が表示されているエリア以外は好みに応じて変更可能で、特に3眼メーター風の表示はこれまでの「マルチインフォメーションディスプレイ」のように専用のウィジェットがいくつか用意されている中から、自分好みの表示を選ぶことができるようになっている。

上部には外気温や時計を表示。その下にはオーディオやナビの案内表示やマルチインフォテイメントを切り替えられるエリアを配置3眼メーターは、ウィジェットから、カレンダーや油温、水温、アクセル開度などを好みに応じて変更可能

 中央のメインエリアはスマホのようにアイコンの並べ替えができ、ドライビングポジションに近い右側の列によく使う機能を配置するなど、使いやすいように変更可能。さらに、ショートカットとして、FMラジオや自宅に帰るアイコンなど、標準で用意されている機能以外にも、普段よく使う機能を自分で作ることができるようにもなっている。なお、音声認識機能も搭載。「自宅に帰る」と話しかけて操作することもできるという。

アイコンをドラッグして移動できる。まさにスマホライクな動き自分好みのショートカットアイコンも作れる

 また、大型のタッチパネルの採用により、VDCやステアリング連動ヘッドライト、アイドリングストップなどといったハードキーを削減してインフォティメントシステムに集約。アイサイトのプリクラッシュブレーキや車線逸脱防止機能などの設定も行なうことができ、メイン画面から1階層で行ける設定画面で、設定の変更が可能となった。これらの操作は運転中でも可能とのことだ。

 なお、法規によって作動状態を示さないといけないものは画面の中に入れず、ハードキーを残しているのも特徴。例えば、万が一タッチパネルの機能が損なわれてしまいデフロスターが作動できなくなってしまった場合、視界を奪われてしまうのと同じことになってしまうので、そのようなものに関してはハードキーを採用しているとのことだった。また、使用頻度が多いであろうと考えられるエアコンの温度設定のボタンも、ハードキーとして残されている。

車両制御や走行アシスト(アイサイト)に関する設定は、センターインフォメーションディスプレイに統合。これまであちこちに散らばっていたハードキーを廃止して、一括で設定できるようにした

気になるナビのアップデート方法は?

 ナビの地図アップデートは、全地図更新のほかに、道路情報だけを差分データとして更新するという方法の2通りを用意。全地図更新の場合はWebでデータを購入してUSBメモリにダウンロードして、ナビにインストール。1か月に1回くらいの更新を予定しているという差分データは、地図画面に用意されている「地図更新」ボタンから更新ができるようになるという。

 差分データ更新の際に注意しなければいけないのは、SIMを搭載しているわけではないため、Wi-Fi環境が必要になるということ。なので、自宅ガレージなど家のWi-Fiが届く場所で操作する必要があるほか、データ使用量は不明ながらも、スマホからのテザリングでも更新ができるとのこと。

Wi-Fi環境は必要となるが、地図画面に用意されている地図更新ボタンから、差分の地図更新が可能

 正直、新型レヴォーグのデジタルコクピットは、これまでのちょっと無骨なインパネまわりとは大きく印象を変え、“超進化”と言っていいほどの変貌を遂げたように思う。また、センターインフォメーションディスプレイもまだ伝えきれていない機能が盛りだくさんなので、もっとゆっくり自由に隅から隅まで確認してみたいところ。予定されている10月15日の正式発表が待ち遠しい。

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