“昔のPC”をNASに保存、さらにリモートでも使用可能に!

“昔のPC”をNASに保存、さらにリモートでも使用可能に!

ASUSTOR社のNAS。今回はこのNASにWestern DigitalのNAS向けHDD「WD Red」を組み合わせて検証した。

 ソフトの互換性問題などから、古いPCをなかなか廃棄できない……というのはよくある話。新しいPCに環境を構築しようとしても、必要なソフトのインストールディスクを紛失してしまっており、にっちもさっちもいかない……という経験は、多くの人にあるのではないでしょうか。

“昔のPC”をNASに保存、さらにリモートでも使用可能に!

 こうした場合、古い環境をまるごと“仮想化”してしまえば、実際のPCを片付けてしまい、別PCからリモートで呼び出して使う、なんということができるようになります。さらに応用すれば、古いバージョンのWindowsやLinuxなど、作成したさまざまな環境をNASに格納しておき、必要に応じて起動し、動作を確かめるということもできてしまいます。

 ASUSTORのNASは、こうした仮想化ソフトのひとつ「VirtualBox」をサポートしていますので、上記のような使い方が可能です。古い環境の物理ドライブをまるごと仮想化する場合、何百GBというディスク容量が必要になりますが、テラバイト級の容量を持つNASであれば、こうした容量面での心配もいらず、複数台の仮想環境を保存するのも朝飯前です。

 今回は、この「VirtualBox」を使い、古いWindows 7 PCをそのままNASに移行し、利用できるようにするまでの手順を紹介しましょう。

 PCを仮想環境に移行する場合、OSやソフトウェアのライセンスに気をつける必要があります。

 例えば一般的なプリインストールOSであるOEM版Windowsのライセンスはハードウェアに紐付いており、その場合、そのハードウェアを使わないように「仮想化」してしまうとライセンス違反になってしまいます。Windows 7などで販売されていたリテールパッケージ版Windowsなど、ハードウェアに紐付かないライセンスを利用している場合は仮想化しても問題ありませんが、その場合でも、移行元PCのWindowsは削除するか、別ライセンスを用意する必要があります。

 その他のソフトウェアのライセンス形態は様々ですが、PCハードウェアに紐付いているものは仮想化することでライセンスを失ってしまうので、その点は気をつけましょう。

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