AnkerのAndroid TV端末は、Amazon Fire TVと比べてどうなのか

AnkerのAndroid TV端末は、Amazon Fire TVと比べてどうなのか

Google正式対応の強さ

本機利用の一番最初は、まずリモコンとのペアリングからである。ここだけは英語メニューなので戸惑う人が多いと思うが、図が示すとおり、本体と20cm以内の距離にリモコンを持ってきて、「ホーム」と「戻る」ボタンを同時に10秒押すと、ペアリングが完了する。

最初のリモコンとのペアリングだけ英語メニュー

その後は言語設定を日本語に設定すれば、日本語で設定が進む。その後、Googleアカウントとの紐付けを行なうと、Googleアシスタントなどの機能が使えるようになる。

Googleアカウントでログインする

AnkerのAndroid TVといえば、2019年にプロジェクタの「Nebula Capsule II」をレビューしている。ポータブルプロジェクタだが、中身はAndroid TVで動いているという製品だった。ただしGoogle Play Storeが使えず、別アプリ経由でインストールするという変則的な手法を取らざるを得なかった。

一方本機はGoogleの認証を通っており、Google Play Storeからのアプリインストールが可能だ。本来こうあるべきという姿にようやくなった気がする。

ネットワーク設定などを済ませると、リモコン機能の設定となる。ここはスキップしても構わないが、このリモコンでテレビを操作したい場合は設定しておこう。

リモコンの設定画面

AnkerのAndroid TV端末は、Amazon Fire TVと比べてどうなのか

一通り設定が終わると、ホーム画面になる。だがAndroid TV 10.0でホーム画面のUIが刷新されるなどの違いがあるため、先に設定画面へいき、アプリのアップデートを済ませたほうがいいだろう。

アプリのアップデートを先に済ませておく

旧バージョンのホーム画面は、左側にサービスが並んでいるスタイルだったが、新UIではこれが廃止され、画面上部に[ホーム]-[おすすめ]-[アプリ]というメニューが表示されるようになった。

Android TVの旧UIこちらが新UI

ホーム画面では、お気に入りアプリが上段に並ぶのはこれまで同様だが、利用できるサービスごとにおすすめ動画のサムネイルが並ぶようになっている。

利用できるサービスごとにおすすめ動画が並ぶ

サムネイルのスクロールもなかなか高速だ。先週のFire TV Stick 4K Maxが「ぬるぬるで速い」というレスポンスだったが、本機の場合は「パラパラで速い」という印象だ。サムネイル表示を飛ばしてしまうところもあるが、もたついた印象がない。ただスクロールして表示されるサムネイルの数としては、Fire TV Stick 4K Maxの半分ぐらいである。このあたりは機体の性能差というよりは、OSの違いだろう。

今回の目玉はどちらかというと「おすすめ」画面である。これを選ぶと、コンテンツの種類別にサムネイルがまとめられる。この方式が面白いのは、どの配信プラットフォームかは関係なく、貫きでコンテンツが並ぶところである。

なにげに便利な「おすすめ」画面

見ているコンテンツがAmazonやNetflixにバラけていると、どれがどのサービスで配信されているのか忘れてしまうことがある。Netflixに入ったあと「あれ、ここじゃなかった」と引き返すことになりがちだ。おすすめ画面では、そうした混乱が防げるはずである。

複数のサービスにまたがって配信されているコンテンツは、どのサービスで視聴するかが選べるようになっている。

複数のサービスで配信されている番組は、どれで視聴するかが選べる

こうした貫き型検索は、米国のケーブルテレビのUIからスタートし、日本でも一部のケーブルテレビでは採用されているが、あまり広く認知されているわけではない。コンテンツ視聴が複数サービスにまたがっている場合は、こうした機能が重視されてくるだろうし、このあたりがGoogleの強みという事だろう。

サービスにAbema TVやhuluが含まれることもあり、アニメの選択肢が豊富だ。