「ポータブルWi-Fi」レビュー
25/03/2022
「Chromecast with Google TV」は、従来モデルからコンセプトを大きく変えた製品だ。これまでのChromecastは、スマートフォンと組み合わせて、スマートフォンから映像を受信あるいは指示されて動画などのコンテンツをテレビに表示するという製品だった。利用のきっかけはあくまでスマートフォンだったわけだ。
しかし新しいChromecast with Google TVは、有り体に言うとセットトップボックスで、4K60p、HDRに対応し、リモコンも付属。初期設定や管理にはスマホアプリ「Google Home」を使うものの、テレビのHDMIに接続されていれば、あとはリモコンで操作して動画サービスや番組を選択して再生するだけだ。
パッケージ内容同梱のACアダプターの出力は5V 1.5Aだリモコンは単4形乾電池2本を使用。Googleブランドの白い電池が同梱されているHDMI-CECもサポートされているので、例えばChromecastのリモコンのYouTubeボタンを押せば、テレビが消えていても自動でテレビの電源が入り、HDMI入力が切り換わって、ChromecastのYouTubeを表示する。
スタートガイドリモコンの説明ホームボタンやNetflixボタンも同様だ。加えてリモコンには赤外線も搭載されており、テレビのボリュームのアップ・ダウン、ミュートの操作も可能。初期設定時にはテレビのメーカーやブランドを選択するが、筆者宅のレグザの場合は、メーカーリストに名前はなかったが、ブランドリストにあった「Toshiba」を選択した。
なおChromecastのリモコンには、テレビの電源のオン・オフのボタンと、入力切換のボタンも用意されているが、これらは初期設定ではHDMI-CEC経由で動作する。この場合、入力切換はワンテンポ遅れた反応でちょっと癖がある。
また電源ボタンのオンを押すと、電源が入るだけでなく、Chromecastを接続しているHDMIに入力を切り換える。「Chromecastを見るためにテレビの電源を入れる」ボタンということだろう。リモコンの設定では、電源ボタン、入力切換ボタンのどちらも赤外線に変更が可能で、赤外線にすれば入力切替もテレビのリモコンと同様にサクサクと動作する。
Bluetoothで接続されるChromecastのリモコン赤外線でテレビのボリューム操作も可能リモコンの設定時、レグザの場合は「ブランド」で「Toshiba」を選択初期設定時には動作チェックも行なわれる設定画面ではリモコンのファームウェアのバージョンアップもChromecastのリモコンにはマイクと「Google アシスタント」ボタンが搭載されており、「Google TV」内での番組の検索のほか、天気や近所の飲食店・施設を探すといった「Google アシスタント」の機能も利用できる。特に番組の音声検索は、キーボードがないテレビでは検索が簡単になり便利だ。
Chromecastのリモコンの方向キーや決定ボタンの感触は一般的なもので、不満なく使える。ネット動画を観るためにテレビを使っていると、テレビのリモコンの方向キーや決定ボタン、戻るボタンなどを多用するため、やがてラバーボタンの表面の印字が剥げるだろうと予想しているのだが、Chromecastのリモコンは当然ながらこうしたネット動画のための操作をすべて行なえるし、ボタンはラバーではないので表面がすぐに消耗することもなさそうだ。「Chromecast with Google TV」を使い始めてからは、テレビのリモコンの出番は激減している。