「ポータブルWi-Fi」レビュー
25/03/2022
【MWC Barcelona 2022】
スペイン・バルセロナで28日(現地時間)に開幕するMWCに先立ち、ファーウェイは27日に「スマートオフィス」に関する発表会を開催。最新PCの「MateBook X Pro」などのノートPCや、オールインワンPCの「MateStation X」、レーザープリンターの「PixLab X1」を発表した。
スマートオフィスをテーマとしていたこともあり、PCやプリンターなどの発表に時間が割かれたタブレットのMatePadシリーズにラインナップに加えられた、新ジャンルの商品「MatePad Paper」も、発表された端末の1つだ。
E Inkディスプレイを搭載したMatePad Paper「MatePad Paper」は、ディスプレイにE Inkを採用した端末。E Inkを採用したことからも分かるように、このタブレットは電子書籍リーダーに近い位置づけ。表示もモノクロだ。一方で、ディスプレイは10.3インチと大きく、画面の周りの額縁も細い点は、競合他社の製品との違いと言える。ファーウェイによると、画面占有率は86.3%になるという。
手書きに対応しているのも特徴で、同社がタブレットなどに採用するM-Penが付属するという。M-Penは、本体右側面にマグネットで取り付けることができ、「Notes」アプリで手書きを行える。ディスプレイの書き換えが速いためか、書き味もよく、スムーズにメモが取れた。ファーウェイによると、遅延は26ミリ秒)で、4096段階の筆圧検知にも対応している。
M-Penを搭載。本体の側面に磁石で装着できるスムーズな筆記が可能。4096段階の筆圧も検知する手書きはNotesアプリで行う。テンプレートも選択できるOSには、同社独自のHarmonyOS 2を採用しているが、ユーザーインターフェイスはスマートフォンやタブレットとは異なり、ホーム画面にはカレンダーやNotesアプリで撮ったメモ、メーラーなどのウィジェットが配置されている。画面左には、「Home」や「Notes」「Bookshelf」「Bookstore」といったメニューが並ぶ。「Apps」をタップすると、インストールされているアプリ一覧が表示される。
Appsの中には、ファーウェイ自身が運営する「AppGallery」も用意されている。ここから、MatePad Paperに最適化されたアプリをダウンロードできる見込みだ。ただし、展示機はネットにつながっていなかったため、AppGalleryがどのように表示されるかは確認できなかった。
ファーウェイ独自のアプリストアであるAppGalleryにも対応するBookstoreには、約200万冊の電子書籍が並ぶという。ダウンロードした電子書籍は、「Bookshelf」で表示させることができる。
電子書籍のストアには、200万冊をそろえたという端末上部には、指紋センサーを兼ねた電源ボタンを搭載。ネットワークはWi-Fi 6+やBluetoothに対応している。端末の設定メニューには「Mobile Network」の項目も見つかったが、スペックにはLTEなどへの対応状況は記載されていなかった。メモリ(RAM)は4GB、ストレージ(ROM)は64GBで、3265mAhのバッテリーを搭載する。サイズは225.2×182.7×6.65mm。重さは360gで、薄型かつ軽量だ。実機は、片手で長時間持つことができた。
端末上部には指紋センサーと電源キーを兼ねたボタンを搭載設定にはMobile Networkの項目もあったが、スペック上はLTEなどには対応していない発表会のハンズオンコーナーには、同社の最新スマートフォンも展示されていた。21年12月に発表されたフォルダブルスマートフォンの「P50 Pocket」は、その1つ。同モデルは当初中国で発売されたが、1月には欧州での展開も始まったという。折り曲げる途中で止め、撮影などを行えるのが特徴。チップセットにはSnapdragon 888を搭載するが、米国からの制裁を受けているため、5Gには非対応。OSは「EMUI 12」と記載されており、GMS(Google Mobile Service)も搭載しない。
フォルダブル端末のP50 Pocketなど、最新のスマートフォンも展示していた