PWAもAndroidアプリも使える! さらに“奥の手”Linuxアプリをインストール可能

PWAもAndroidアプリも使える! さらに“奥の手”Linuxアプリをインストール可能

近年のWebプラットフォームの進歩は著しく、私たちが日常的に行う作業の多くはほぼWebで完結するようになった。メールを読み書きしたければ「Gmail」を開けばよいし、オフィスアプリを使いたければ「Microsoft 365」や「Google ドキュメント・スプレッド・スライド」がある。チャットやビデオ会議もWebブラウザーで十分だし、お絵かきやゲームも今や多くがWebアプリケーションで楽しめる。つまり、「Google Chrome」さえあればほとんど事足りるようになったわけだ。

しかし、「Gmail」や「Microsoft 365」といったWebアプリケーションを「Chrome」のタブで開いていくと、バーがあふれてタブがノコギリ状になり、切り替えが面倒になる。また、ウィンドウを丸ごと閉じてしまう危険もあるだろう。そして何より、1つのアプリは1つのウィンドウになってほしいものだ。WindowsやMacでユーザーはそうした世界に慣れている。

PWAもAndroidアプリも使える! さらに“奥の手”Linuxアプリをインストール可能

そこで、「Chrome OS」には“Chrome アプリ”という仕組みが用意されていた。これはWebページをあたかもアプリケーションのように独立したウィンドウで使えるようにしたもので、WindowsやMac、Linuxの「Google Chrome」にも対応していた。

「Chrome OS」に同梱されているメモアプリ「Keep」。Webアプリケーションをウィンドウで動かせる“Chrome アプリ”だが、PWAへの移行が進められている

しかし、この仕組みは廃止が決定しており、段階的に縮小されている。

とはいえ、“デスクトップアプリのようにふるまうWebアプリケーション”というコンセプトは滅びたわけではない。代わりに“プログレッシブ Web アプリ(PWA)”という仕組みが「Firefox」やスマートフォン環境も巻き込んで標準化されており、今後はこれが主役となる。「Chrome OS」「Google Chrome」で閉じた仕組みを、モダンなWeb標準技術で再構成したのがPWAと言っていいだろう。

PWAという言葉を耳にしたことがない人も少なくないと思われるが、すでにPWA化されているWebサービスは少なくない。たとえば「Google Chrome」で“outlook.com”を利用してしばらくすると、アドレスバー右端に“+”を丸で囲んだインストールボタンが現れる。これをクリックすると“outlook.com”が「Chrome OS」にインストールされ、独立したウィンドウを持つアプリのように利用できる。「Spotify」をPWAとして追加したければ、“open.spotify.com”にアクセスしてみればよい。

「Keep」をPWAとしてインストール

Webアプリケーションをそのまま「Google Chrome」で使ってもかまわないが、もしそれがPWAに対応しているのならば、ぜひインストールして使ってみよう。単にブックマークするよりも、便利に使えるはずだ。